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安曇野と信州の四季の自然の素晴らしさや、人気のお店を紹介しています♪ 最近はほとんど『野鳥 大好き!』ですが^^;

沖縄ぶらり滞在、4日目のお昼は料亭『美榮』で琉球料理(^^♪




はじまりは、この本から

安曇野・池田町の農家に生まれた父は大の読書好きでした。尋常小学校を卒業してすぐに名古屋へ働きに出たために勉強したくてもできなかった反動かもしれません。そんな父と40年ほど前に、初めて2人で沖縄を旅行してから『沖縄 大好き!』になった父の”蔵書”に沖縄に関する本が加わることになりました。

大正生まれで戦争経験世代ですし、食べ物にも贅沢を言ったことがない人でしたから『料理沖縄物語』という一冊を見つけたときは正直驚きました。安曇野に関する本もたくさん読んでいましたが、食べ物に関する本はほとんど記憶にありませんでしたから。

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1983年刊の『料理沖縄物語』の著者は、古波蔵 保好(こはぐら ほこう、1910-2001)という方で、新聞記者を退職後にエッセイを書き残しています。料理上手な母親のもとで育ち、妹の登美(とみ、1912-1978)は1958年に琉球料理店『美榮』を創業しますが、登美亡き後を兄の保好が二代目を継ぎました。

『料理沖縄物語』で沖縄の料理や食べ物、母の料理のこと、そして妹が創業した『美栄』のことなどを読むにつれて、この店で本物の琉球料理をぜひ味わってみたいと思い、今回の沖縄訪問の一番の楽しみにしていました。

戦前までは、那覇市の辻という花街にあった「『三杉楼』が、琉球料理の伝統を忠実に守り、古くからのしきたりにも通じた格式の高い料亭だった」(『料理沖縄物語』より引用)ようですが、那覇や首里など沖縄南部は『鉄の爆風』を受けて焼け野原となりましたから、当然ながらレシピや関係する記録も残っていないのは残念なことです。

首里の出身だった著者の母の味だけをたよりに開業した登美さん、そして後を引き継いだ著者の残した『美榮』だけが、現在沖縄で唯一の正統な琉球料理を提供する料亭のようです。

かなり長い記事になりましたので、あまり興味がない方は写真だけさっ!とどうぞ^^;






台風20号が東に進路をそれてくれたので、この日の沖縄はいいお天気♪

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お寝坊さんの若い二人は、朝食抜きで気合が入っています(笑)
那覇に向かう途中で『スーパーマリオ』に遭遇!(笑)
ナンバープレートついていないけどいいのかな!?

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今回は利用しなかったモノレール
豊見城に来年春オープン予定の「かりゆし水族館」をPR

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ほぼ予約した時間どうりに到着
銀行のビルなどに囲まれている中に、いきなりポンとタイムスリップしてきたかのような感じです

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60年以上を経て、歴史を感じさせてくれます

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打ち水がなされて涼しげ

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下足を脱いで上がると、シーサーもお出迎え♪

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案内された席はこちら

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所謂テーブルセットというアレですね^^

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各自の前には御手元、小鉢、湯のみ茶碗

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泡盛の古酒を味わってみたいところですが、ここはガマン(笑)

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煮〆た椎茸を豆腐餻(とうふよう)で和えたのではと思います
※「豆腐餻」=豆腐を紅麹と泡盛などを用いた漬け汁に長期間漬け込み、発酵・熟成させた発酵食品で、琉球王朝の時代から宮廷の上流貴族の間で王府秘伝の高貴な味覚として特別に珍重賞味されていた。ウニの風味とチーズのようなねっとりとした舌触りを合わせもった上品で濃厚な沖縄の珍味。

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和食をいただくときは利休箸が多いように思いますが、こちらは少し変わった天削箸 (てんそげばし)です
先が非常に細い造りで、とても食べやすかったです
和食の板前さんが盛り付けに使う業務用の箸にも使えそう^^

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箸置きは、シーサー(^^♪

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自家製のシークヮーサー・ジュース』は甘さ控えめ、酸味も控えめでとても美味しい♪

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涼し気な水泡を含んだガラス皿に乗った、『らふてえ(らふてー)のにこごり

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温かいさんぴん茶も、こちらで使用の茶葉の品質がよいのかとても美味!

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お吸い物が運ばれてきました
楽しみにしていた一品だなと、直感!^^
なかみのお吸い物』と告げられたときの嬉しい気持ち!、分かっていただけます!?
《「なかみ」とは内側にあるものの意で、胃と腸についている雑物を除き、薄皮を剥ぎ取ってきれいな状態にし、匂いを消すため豆腐のおからにまぶし、九年母の葉とともに蒸す。その間水煮しては洗うなど、水を取り替えての揉み洗いは数十回に及ぶ。
洗って刻んで、洗い直すことを繰り返すうちに、品格の高い吸い物の具になっていく。固くて噛めない材料が、歯ごたえがあるかなしかの柔らかさになる。
胃と腸を材料とする吸い物で、品のよい料理に仕上げて、格調高い吸い物にしてあるか否かで料理人のセンスを知ることができる。格調の高さと美味を感じさせる料理人は誇りをもって琉球料理を作っている…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》


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創業以来使い続けているという漆器の蓋をとると、ほら、なかみが!、底にはふぃふぁち
《香辛料に使うのは、「ふぃふぁち」というつる草の実を干して粉にしたもの…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》

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三人とも、だんだんテンションが上がってきます!、次に運ばれてきたのは『紅芋の芋くじあんだぎい
《「芋くじ(芋くず)」は「芋の葛」、すなわち芋からとった澱粉(芋くず)で、澱粉に水を加えて耳たぶくらいのやわらかさ練り、指ですくい取ると親指で押し広げ、円い形にして油に入れる。指の跡が表面につくという、技巧のない手づくり感が現れた。指で押しのばすようにして形をつくるから、円型のふちにはたくさんの裂け目が生じ、底がカリカリに揚がって、内はしっとりしたが、冷めるとおいしくないので熱いうちに食べる。
「紅芋」=赤い皮を剥くと鮮やかな紫色で、ほどよくしっとりとしてしつこくない味…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》
※「あんだあぎい」の「あんだ」は「油」、「あぎい」は「揚げたもの」を差し、「あんだぎい」は「油で揚げたもの」の意。よく知られる「さあたああんだぎい」は「砂糖あんだぎい」のことであり、「紅芋の芋くじあんだぎい」は「紅芋の芋くじを油で揚げたもの」ということになる。


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朱塗りに映える『三点盛り

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田芋
《田芋=水のある田に植えられているからで、ずいきに似た茎と葉、手触りの粗い、黒ずんだ皮に包まれ、中は濃い灰色で粘りがあって甘みはない…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》
1センチ位の輪切りにしてから半月形を唐揚げにしたもの

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みぬだる
《豚ロース肉にゴマの風味をつけた料理。ゴマを炒り、すぐにすり鉢で摺り始めると胡麻の油が滲み出て、十分に粘っこくなるまで摺る。醤油、味醂、などを入れてタレとして味を調えてから、3ミリ厚位に切ったロース肉を漬けておく。2時間位漬けたら、湯気の立った蒸器に並べ、強火から中火にし、肉が煮えてタレもしっかりと肉につく状態にすると、冷めてもなお美味しく、栄養価も高い…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》

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地漬けの、『しまだいこんのほうとう漬け

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らふてえ
鶉の卵と島豆腐は、なんとなくひろうす(=飛龍頭、関東ではがんもどき)のような感じ
ゴーヤーの塩いりちー(塩炒め)
《「らふたい」と表記し、「らふてえ」は表音。『「美榮」のらふてえ』:皮つきの豚肉を塊のまま茹でてから1センチ半位厚に切り、厚手の鍋に少量の泡盛、醤油、砂糖または水飴を入れて煮立ててから肉を入れ、弱火で2~3時間煮込む。トロリとした柔らかさのらふてえになる。醤油の半量を淡口にして、皮は飴色にツヤが出て肉の見栄えもよくなる。家庭料理のらふてえは噛みごたえがありの味本位だが、色の美しさと食べやすさを加えた料理店らしいらふてえとなっている…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》

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和え物は、『みみがー、ちらがー、もやし、きゅうりの白和え
《耳の皮を使うのではなく、耳の薄皮を剥がすと現れる軟骨…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》
※「ちらがー」とは豚の顔(ほほ)の皮

居酒屋や市販品の「みみがー」とは次元が違い、三人ともこれほど上品な食感は初めて!

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豚飯(とぅんふぁん)
《酒盛り(さきむい)ののち宴席に出されるのが「豚飯(とぅんふぁん)」や、「菜飯(せいふぁん)」、「鶏飯(ちぃふぁん)」。「豚飯」は、といだ米に、一度よく茹でてから細かく切った豚肉、かまぼこ、人参、椎茸などをあわせて釜に入れ、鰹節の出汁で炊いて、軽く黒塗りの椀に盛り蓋をしておく。配ってから蓋を取り、汁を注ぐ。…『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》

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ご飯、人参、自家製鯛のかまぼこ、椎茸
沖縄のかまぼこには「ぐるくん」という魚がよく用いられますが、仲居さんから鯛の自家製かまぼこですと説明がありました

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あつあつのお出汁をかけていただきます

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青パパイヤのぬか漬け
苦瓜(ごうやあ)やへちま(なあべらあ)などとともに、夏の暑気払いとしてパパイヤも食されるといいます

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最後に供されたのは水菓子で、『しいくくびい(西国米)
《タピオカの丸い小粒を薄い糖蜜に浮かせで供する……『料理沖縄物語』より要約抜粋引用》
今や「タピオカ・ドリンク」が大ブレイク中だけれど、そんな浮ついたものではもちろんなく、琉球料理の伝統的な水菓子です
台湾では西国米といい、昔、香港では西米露(サイマイロー)と呼ばれる”おしるこ”を何度か食べたことがありますが同様なもの。

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三人の中ではいちばん大食漢の我が息子も結構な満腹感を感じるとご満悦でした
もちろん、どれをいただいてもお味は上品な感じで下手な食レポはそぐわないと思い、敢えて触れませんでした^^


那覇市などには、沖縄舞踏を楽しみながら琉球料理がいただけるお店もあるようですが、本物の料亭なら和も洋も問わず、踊りはなし、が決まりだと思います
フランスの一流料亭でも、味がよいところには『窓』さえないといいますから

2階には『窓』があるようです(笑)

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登美さんが始めた『美榮』を、エッセイストの兄が引き継ぎ、現在は義理の姪の徳子さんが受け継いでいらっしゃるようです

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お会計のときに、それまでの仲居さんとは別なご婦人が席までお釣りを運んでくださいました
お尋ねすればよかったのかもしれませんが、その方が徳子さんだったのかもしれません

いつまでも、いつまでも、本物の琉球料理の味を繋いでいってほしいものだと思います
米軍基地なんぞがなくなるのは大歓迎ですが、こういった料亭はいつまでも引き続いてほしい

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すぐお隣が「コインパーキング」なので、車でも駐車スペースに悩むことはなさそうです

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撮影:2019年10月21日


琉球料理店 美榮

住所:沖縄県那覇市久茂地1丁目8-8
TEL:098-867-1356、昼夜とも要予約
定休日:日曜日
営業時間:11:30~15:00、18:00~22:00
駐車場:なし、※近隣にコインパーキング複数あり
注①:要予約、注②:クレジットカードは使用不可、現金のみ
web.サイト:http://ryukyu-mie.com/





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