ハリオアマツバメの悲劇
CATEGORY安曇野・信州の野鳥
先日、ハリオアマツバメに会えるのもそろそろ最後かと深山の池に出かけたのですが、
たいへんショッキングなシーンに遭遇してしまいました。
ときおり強い風で水面が波立つ池に、14時過ぎにようやく1羽が偵察に(?)やってくると、
しばらくして、5羽が何度か飛んできてくれました。
その後に起こった悲劇。
長くなりますが、滅多に見られないシーン、いや、もう見たくないシーンの記録としてアップします。
ハリオアマツバメ(針尾雨燕)
いつものように、ゆったりと時が流れる夏の高原のまったりした雰囲気

ところが、ハリオアマツバメは池の上空を飛び回るばかりで、
一向に水飲みや水浴びをしません
このときも、やっとその瞬間が来たかと思いきや、そのまま上空へ

そんなとき、=14時15分を廻ったころ、やっと水面の水を切るハリオアマツバメが見られました
(最初の数十コマを省略して途中から)

高速飛行するハリオアマツバメは、下手っぴにとってはとても手強くてフレームに入れるだけでも大変なのに、
このときはいつもと違って、フレームに入れ易い、ゆっくりとした速度だったのです
(以下、もう少し大き目にトリミングして、ダイジェストで)



明らかに失速しており、姿勢もいつも見かける姿とは違います



この後の様子は手前の草に隠れてしまったので見えませんでした
おまけに、ピントも酷くボケてしまったけど、これが飛翔を連写した最後の姿です

さあ、大変!
このハリオアマツバメは上昇することができずに、とうとう池に墜落してしまったのです
墜落したが最後、待っているのは死です
他のハリオアマツバメが水を飲んだり水浴びもセずに飛び去ったのは、
風で水面が波立っていたから危険を察知してやめたのでしょうか?
このハリオアマツバメが幼鳥なのか成鳥なのか私には識別できませんが、
危険と判断できない幼鳥だったから起きてしまった悲劇だったのか?
でも、画像を見るとこのときは、危険と思われるほどには波立っていないので、やはり失速が原因!?
・・・
それでも、羽をバタつかせてなんとか離陸しようと必死にもがいています




だんだん疲れ果ててきたのか、動作が緩慢になってきました

動きが止まり、草にしがみついているのがやっとのようです

墜落から15分ほどたったころ
もう水に浮いているだけの状態です

傍らでは、イソシギも心配そうに見入っていました(たぶん)
イソシギは初見だったのに、なんだか嬉しさも半分です

プカプカと水に浮いて、水面を風に流されながら漂っています

助けようにもどうすることもできず、よしんば水から引き上げたとしても、
ハリオアマツバメが空に向かって飛び立てるかどうかも分かりません
ただただ優しく見守ることしかできませんでした
と、その時、水に浮いていたハリオアマツバメがバタフライ泳法で対岸に向かい始めました!
きっと、水に浮いたままじっとして体力を温存していたのでしょう
まさに最後の力を振り絞って向こう岸に泳いでいく姿を目にして、なんだか熱いものが込み上げてきました
周囲にいた鳥友さんたちと、「がんばれ!、もう少しだ!!、頑張れ!」と、思わず声を上げてしまいました
(慌てて撮影を始めたのでブレブレご容赦を)
ようやく対岸にたどり着いたと思ったら、アオサギが近寄ってきたので、
餌食にしようとしているのではないかと疑って、鳥友さんたちとまた声を張り上げてしまいました

でも、アオサギはライフセーバーだったようで、心配して近寄ってきたようでした
一同、安堵の声

此処から先は変化がなく、後ろ髪を引かれるような気持ちではあったけれど、帰途につきました。
残念だけれど、そう思いたくはないけれど、たぶん助からないと思います。
ハリオアマツバメは水に落ちてしまったら、それは死を意味するそうですから・・・。
水飲みや水浴びの姿は撮れなかったけれど、非常に衝撃的なシーンを目撃してしまった日でした。
ハリオアマツバメの生態記録の一コマとして投稿した次第です。
撮影:2022年8月3日、長野県
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