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安曇野と信州の四季の自然の素晴らしさや、人気のお店を紹介しています♪ 最近はほとんど『野鳥 大好き!』ですが^^;

豊科で荻原碌山の彫刻を鑑賞♪



碌山なら穂高だろうといわれそうですが、先日、豊科で碌山を鑑賞してきました。

安曇野の人気スポットの一つが「碌山美術館」ではないかと思います。地元の方から「碌山館」と呼ばれて親しまれている碌山美術館は、その建物や周囲との風情の美しさからも人気が高く、もちろん収蔵されている地元出身の彫刻家、荻原碌山(本名、守衛)の彫刻が一同に鑑賞できるという美術館です。観光パンフレットやガイドブックには必ずと言っていいほど、掲載されている美術館です。

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(C)安曇野観光協会


荻原碌山の代表作といえば、やはりこの「」(98.5×47.0×61.0㎝)でしょう。30歳という短命で他界した彼の絶作でもあります。

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モデルは、新宿中村屋の創業者である相馬愛蔵の妻、黒光(本名、星良)ともいわれています。信州の農家に生まれた碌山は、東京から嫁いできた黒光から西洋美術に出会って芸術の道を歩むことになり、西洋留学後に東京で再会した二人は実らぬ愛の関係となります。そんな黒光の心の葛藤を感じさせてくれる「女」は、日本の近代彫刻としてはじめて重要文化財に指定された作品だと頷けるのです。

私も、子供の頃から親に連れられて碌山館に何度か訪れていますが、このところはご無沙汰続きです。

そんな荻原守衛の「女」を、豊科の南安曇教育文化会館で拝見することが出来ました。伺えば、碌山の石膏原型からの「本物」であるとのことです。元は石膏像であったものを、安曇野市教育会の120周年記念事業として平成20年2月にブロンズ像として鋳造されたのだそうです。

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承諾を得て、いろいろな角度から撮影して見ましたので、バーチャル鑑賞を楽しんでください。

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こちらには、碌山の「女」だけではなく、「坑夫」と「女の胴」の石膏像も収蔵しています。見学をお願いすると、展示室の鍵を開け、見せてくださいました。色は違えど、まさしく碌山の「坑夫」(47.5×45.5×33.5)です。絵画を学びに来た碌山が心の師と仰ぐロダンに会って彫刻家に転向し、指導を受けて制作した作品です。

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<参考>ブロンズ像



「女の胴」(44.7 x 17.0 x 24.5cm)は「坑夫」と同じ1907年にフランス留学中に制作された作品です。帰国後、第三回文展に「労働者」という作品を出品するのですが、作品に満足できなかった碌山は、自らの手で作品の腕と足を切断してしまいます。この「女の胴」もそうなのかと思っていたら、違っておりました。

2クラスに分かれての制作時に、隣の教室のモデルが「ソファの上に仰向いている両脇下から腰へ落ちている線が堪らなく好い」と盗み見て作っていたところ、見咎められたため中断したのだそうです。現在では、トルソとして完成させようとする碌山の意思が、切断面に現れていると評価されていますが、当時はやはりこの作品も文展では落選しています。そのため、碌山は以後二度とトルソを制作していません。

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<参考>ブロンズ像



碌山と新宿中村屋、そして黒光は切っても切れない関係にあり、だからこそ碌山の最高傑作といわれる「女」も、そのような苦悩の中から生まれたのだと思います。

「女」の完成した数カ月後に、碌山は血を吐き、この世を去ることになったのも、そんな黒光との苦悩や絶望のためかもしれません。碌山の死の前年に制作された「デスペア(絶望)」という作品も、そういった背景を知れば知るほど、「女」以上に葛藤、苦悩、そして作品名のとおり、絶望といった感情がにじみ出ているように感じられてなりません。

その「デスペア」も共に観たかったなぁなどと、ずいぶん勝手なことを思いながら、こちらを後にしました。たった3点だけですが、入館料なしで、しかも貸し切りで鑑賞させていただいたことに感謝します。


帰り道にふっと想い出した、碌山の言葉です…




LOVE IS ART,  STRUGGLE IS BEAUTY.

-愛は芸術なり 悶えは美なり-







荻原碌山(本名、守衛)に関連する参考サイト

碌山と“女” それは愛と悲しみから生まれた NHK 日曜美術館
http://www.nhk.or.jp/nichibi/weekly/2010/1017/

美の巨人たち 荻原碌山(守衛)『女』 : テレビ東京
http://www.tv-tokyo.co.jp/kyojin/backnumber/140125/index.html

荻原守衛(碌山)創業者ゆかりの人々新宿中村屋
http://www.nakamuraya.co.jp/pavilion/founder/people/p_001.html

新宿中村屋の歴史
http://www.nakamuraya.co.jp/pavilion/history/

新宿中村屋 創業者ゆかりの人々
http://www.nakamuraya.co.jp/pavilion/founder/



南安曇教育文化会館

住所:長野県安曇野市豊科5668-4
TEL:0263-72-2430
開館時間:9:30~17:00
入館料:無料
休館日:水曜日午後、土・日曜日、祝日
主な収蔵品:白樺教育関係資料、木村素衞の日記、木村素衞に宛てた西田幾多郎の書簡、荻原碌山のブロンズ像「女」、石膏像(「女の胴」「抗夫」)、教育関係書籍、郷土の生んだ芸術家の作品、安曇野の先人の著作品ほか
アクセス:JR豊科駅から車で5分、長野自動車道豊科ICから車で10分
駐車場:60台
http://www.82bunka.or.jp/bunkashisetsu/detail.php?no=295

▼南安曇教育文化会館
(安曇野市役所新庁舎、豊科近代美術館のとなりです)




碌山美術館

住所:長野県安曇野市穂高5095-1
TEL:0263-82-2094
開館日:5月~10月  無休
休館日:11月~4月  月曜日と祝祭日の翌日。12月21日~12月31日。
観覧料:大人=700円、高校生=300円、小中学生=150円
公式サイト:http://www.rokuzan.jp/

▼碌山美術館








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