姥捨サービスエリアで 母を捨ててき…ませんでした、笑♪
先週末に母を連れて栃木に行った帰りは、ずっと高速道を走ってきました。いつもなら高速道料金を節約して下仁田と太田桐生間だけを利用していたのですが、この日は出発が遅くなったこともあって大盤振る舞いです。
更埴ジャンクション経由で走るのは何年かぶりですが、今回は寄ってみたいところがありました。名月の里で知られる姨捨の姨捨SAです。田毎の月こそ味わえませんでしたが、なかなか眺めのよいところでした。
横川PAなどは峠の釜めしなどの楽しみもありますが、停めた車とトイレや売店の距離が長くて案外不便です。80歳を過ぎた親を長く歩かせるのも可哀想なので、私は高速道路での休憩は小さめの「SA」を利用することが多くなりました。ここ姨捨SAもこじんまりで、好き!です。
建物の左側を進むとこんな感じです。真正面に斑尾山、左に飯綱(縄)山。
句を応募するとこうやって公示してくれるようです。
山好きとしてはまずはこちらの案内ボードに興味津津。
真正面の景色です。善光寺平というのだそうです。
その右側の気になる白い山は、戸隠連峰らしい。
棚田はこちら方面らしいです。
正面の大きな山が飯綱(縄)山、左に黒姫山、妙高山、戸隠連峰と続いているらしいけれど、よくわからないのが正直なところ。県北の人にとっては、斑尾山を加えた北信五岳が心の山なんでしょうね。
隣の案内板に移動。田毎の月について書かれています。
でも、高速道を背にして右側のほうがなんだか棚田がそれらしく見えたのは気のせいでしょうか。志賀高原もこちら側らしいです。
いつか芭蕉のようにゆっくりと歩いてみたいとは思いますが、さていつになることやら。
ちなみに、栃木IC~(東北道)~岩舟JCT~(北関東道)~高崎JCT~(関越道)~藤岡JCT~(上信越道)~更埴JCT~(長野道)~安曇野ICと約240Km走って、3,790円でした。土曜日の割引があるのを忘れていて、ETCを通過時に料金が5,000円超えるのかな~とドキドキしていたのには自分でも笑ってしまいました。週末にほとんど高速を走ったことがないので未だに慣れません。
姨捨SAの眺め、おすすめです♪
姨捨山伝説
昔、年寄りの大嫌いな殿様がいて、「60歳になった年寄りは山に捨てること」というおふれを出しました。殿様の命令には誰も逆らえません。親も子も、その日がきたら山に行くものとあきらめていました。
ある日のこと、一人の若い男が、年老いた母親を背負って山道を登っていきました。深い悲しみを振り払うようにただ夢中で。
ふと気づくと、背中の母親が「ボキッ、ボキッ」と木の枝を折っては道ばたに捨てています。男は不思議に思いましたが、何も聞かずそのまま歩いてゆきました。
年寄りを捨てるのは深い深い山奥です。男は母親を残して一人帰るころには、もう日がとっぷりと暮れて、あたりは真っ暗闇、男はすぐさま道を見失って、母親のところへ引き返しました。
母親は静かに言いました。「さっき、木の枝を折ってきた、それを辿ってお帰り。」子を思う親の深い愛情を、今更ながら知った男は、ついに殿様の命令にそむく覚悟を決め、母親を家に連れて帰りました。
それからしばらくして、隣の国の殿様が、この国の殿様へ使いをよこしました。「灰で縄を綯(な)え、できなければお前の国を攻め滅ぼす。」家来の誰に聞いても解らない殿様は困りはてて、国中におふれを出しました。それを知った男はひそかに隠していた母親に聞くと「そんなことは造作もない。塩水で浸したわらで縄を綯って焼いてごらん」と教えました。男は教えられたとおり「灰の縄」をつくり、殿様に持ってゆきました。しかし、隣の殿様はまた難問を突きつけました。曲がりくねった細い穴の開いた玉に糸を通せというものです。今度も男は「穴の一方に、はちみつをぬり、反対側の穴から糸をゆわえつけた蟻を入れなさい。」と母親に教えられて、糸を通すことができました。
次々に難問を解かれた隣の殿様は「こんな知恵のある者がいる国と戦っても勝てるわけがない」と、攻撃するのを諦めました。
たいそう喜んだこの国の殿様は、男を城へよび、「褒美を取らす、何でもほしいものを言うがよい」と、言いました。「褒美は…………」、男は決心して母親のことを話しました。
「なるほど、年寄りと云うものはありがたいものだ。」殿様は、自分の考えが間違っていたことに気づき、すぐさまお年寄りを捨てる事をやめる様おふれを出しました。
それからは、どこの家でも年寄りを大切にし、仲良く暮らすようになりました。
姨捨SAにて入手の案内パンフレットより引用
昔、私が転職した小さな広告代理店の経営者は明科出身の信州人でした。ところが、私の転職後5年ほど経って経営状態が悪化した時に「年寄り」を2人解雇したのです。東京から甲府に転勤せよというものです。引っ越してもいいが費用は出さない、関東から通えというのです。表向きは解雇ではないのですが、埼玉や茨城の自宅から通えるわけもなく、2人とも依願退職しました。「2人」とも50歳前後でしたが、法に従って事前に通告し、一ヶ月分の給与を払えば解雇できるのに、それさえケチるちっちゃい「殿様」です。
年齡を重ねた分だけ経験を重ねた「年寄り」にはいろいろな知恵袋や引き出しが備わっています。若い方にはない知恵や技があるのです。以前の日本型経営の終身雇用のよいところだと思います。私の父などは定年退職後もしきりに会社の事を気にかけていました。忠誠心や愛社精神も生まれます。
ところが、その後成績比例給だの実力主義だのとアメリカ式経営に日本中の経営者が飛びつき大流行。小さな会社の経営者も時代に乗り遅れまいとうわべだけ真似するところが続出です。年齡が高い社員が次々に首を切られました。年寄りを大切にしない殿様は隣の国に滅ぼされてしまったことでしょう。
私が安曇野に来てから、その「殿様」も引退して市内にいると聞きました。在職中お世話になったのは確かですし感謝しなければいけないのかもしれませんが、すぐ近くにいるようだけれど正直云って顔も見たくありません。
姨捨の伝説を読んでいたら、当時のそんな出来事を思い出してしまいました。
くれぐれも、お年寄りは大切にしたいものです。
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